埼玉県ふじみ野市にお住まいの蛭田様(仮名)は、奥様とお子様2人の4人家族。建設現場で腕を振るう職人としてご家族を支えていらっしゃいました。
休日に見かけた新築一戸建ての現地販売会に立ち寄り、間取りや仕様に一目惚れしたことから購入を決意。しかし、当時の審査基準や返済比率の上限ギリギリまで借り入れるという、ゆとりのない資金計画でのスタートでした。
職人の仕事は天候や受注状況、業界の景況感によって月ごとの収入に大きな変動が生じます。長雨や受注減が重なった月には生活費のやりくりが厳しくなり、住宅ローンの返済口座への入金が遅れがちに。
数回のローン滞納が発生する中、年4回課税される固定資産税の支払いも後回しになり、滞納額が累積。ついにふじみ野市(役所)から督促状が届き、自宅に「差押」が入る危機的状況に陥りました。
住宅ローンを利用している住宅金融支援機構(フラット35等)の金銭消費貸借契約には、物件に税金等の差押が入った場合、期限の利益を喪失するという条項が定められています。
税金の差押予告や登記が入ったことで、機構側から「期日までに税金を納めて差押を解除するか、それができない場合は住宅ローンの残債を一括で全額返済してください」という厳しい指示が下されました。
数十万円から数百万円単位の税金や数千万円のローン残債を即座に支払える余力はなく、放置すれば裁判所による競売手続きへと進んでしまう段階でした。
切迫した状況の中でご相談を受け、当窓口では直ちに住宅金融支援機構の担当部署とコンタクトを取りました。
機構の任意売却手続き(専任媒介契約の締結、指定書式による売却承認、相場価格に基づく販売開始価格の設定など)を適正かつ迅速に進め、競売申立ての手続きをストップさせるための猶予期間を確保しました。
税金の差押が入っている不動産は、そのままでは買主へ所有権を移転することができません。売買代金の中からどの程度を滞納税金の納付に充当できるかを機構の配分ルールと照らし合わせ、ふじみ野市の納税課窓口と粘り強く協議。決済時に差押を無事抹消できるよう、配分計画書を作成して双方の合意を取り付けました。
任意売却を成立させるだけでなく、育ち盛りのお子様2人を抱える蛭田様ご一家が生活環境を大きく崩すことなく新生活を送れるよう、近隣エリアでの賃貸住宅探しも並行して支援しました。滞納歴があっても入居審査が通りやすい物件を選定し、無理のない引越しスケジュールを組み立てました。
適正価格での販売活動により、無事に一般の購入希望者が見つかり任意売却が完了。売却代金から住宅ローン残債の大部分と滞納していた固定資産税の一部を清算し、競売という不本意な強制処分を免れました。
現在は近隣の賃貸アパートへ転居し、住居費の負担が大幅に軽減されたことで、日々の収入の波に怯えることなく家族4人で落ち着いた生活を取り戻されています。
住宅ローンを購入当初の限度額ギリギリで組んでいる場合、転職や一時的な収入減、病気など少しの環境変化で返済計画が崩れてしまうケースは非常に多く見られます。
特に固定資産税などの税金滞納は、「税務署や役所からの差押」をトリガーとして金融機関から一括返済を迫られる重大なリスクを持っています。
「差押の通知が届いた」「一括返済を求められた」という段階であっても、早い段階で任意売却の専門窓口へ相談すれば、役所や金融機関と適切な調整を行い、競売を回避して新しい生活へ移行することが可能です。手遅れになる前に、ぜひご相談ください。