埼玉県新座市にお住まいの相談者様は、諸事情により住宅ローンの返済が困難となり、すでに弁護士へ自己破産の手続きを依頼されている段階でした。
破産手続きにおいてご自宅(マンション)の処分が必要となるため、担当弁護士より住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)案件の任意売却に精通している任意売却エージェント.comをご紹介いただき、ご相談に至りました。
物件購入時に利用されていたのは、旧・住宅金融公庫の「ステップ返済型(段階金利返済)」住宅ローンでした。これは返済開始当初の金利を低く抑え、数年後に金利と返済額がステップアップする仕組みです。
相談者様は「長年払い続けてきたので元金もそれなりに減っているだろう」とお考えでしたが、実際に確認してみると、ステップアップ前の低金利期間は元金の減りが非常に遅く、想定していたよりも遥かに多くの残債が残っていることが判明しました。
自己破産が前提の案件であるため、任意売却の進行においては、破産管財人となる弁護士(または依頼弁護士)および債権者である住宅金融支援機構との緊密な連携が不可欠です。
機構の任意売却は、所定の申し出書類の提出、査定に基づく販売基準価格の設定、専任媒介契約の締結など、厳格なガイドラインに沿って進める必要があります。弊社は機構案件の定石を熟知しているため、必要な手続きを滞りなく進め、販売活動を開始しました。
販売活動を開始したものの、2つの大きな壁にぶつかりました。一つは、物件が駅から離れた住宅地に位置するマンションであり、近隣の競合物件と比較して引き合いが弱かったこと。もう一つは、機構側から指示された「販売基準価格」が、実際の市場相場よりも高く設定されており、購入検討者からの反応が得られなかったことです。
弊社は、定期的な反響報告と相場データの提示により、機構側へ価格調整の交渉を継続。同時に、ウェブサイトやポータルサイトでの露出を最大化し、物件の魅力を丁寧に伝える販売活動を粘り強く続けました。
販売開始から約5ヶ月。度重なる価格調整と熱心な販売活動の結果、ようやく条件に見合う購入希望者が見つかり、債権者(機構)の合意を得て売買契約を締結することができました。
残債の多くは残ったものの、競売という不本意な形での強制的な処分を回避し、任意売却という形で市場価格に近い適正な価格で物件を処分することができました。これにより、その後の自己破産手続きも円滑に進み、相談者様は金銭的な重圧から解放され、再出発への道を歩み出されました。
自己破産を前提とした任意売却は、法律的な知識と債権者との交渉力が試される難易度の高い案件です。特に住宅金融支援機構の案件は、ルールが細かく、価格設定や販売期間の制約も厳しいため、経験豊富な専門会社に依頼することが成功への鍵となります。
また、旧公庫のステップ型ローンは、返済後半に負担が激増し、思ったように残債が減らないという罠があります。「破産するから」と諦めて競売に任せるのではなく、任意売却を選択することで、引っ越し時期の調整やその後の手続きを有利に進められる可能性があります。まずは諦めずにご相談ください。