ご相談者様は、千葉市稲毛区の分譲マンションを所有されていた尾山様(仮名)。
住宅ローンの返済が厳しくなり、大手不動産仲介業者に売却を依頼していましたが、何ヶ月経っても見学者が一人も現れない深刻な状況が続いていました。
金融機関からの督促が進み、決められた期限内に売却できなければ競売の申し立てが行われてしまうという、まさに時間との戦いでした。
追い詰められた尾山様から任意売却エージェント.comへ「もう競売を待つしかないのか」と切迫したご相談をいただきました。
立ちはだかった物件の弱点
1.メゾネットタイプ特有の構造
マンションを求める買主の多くはワンフロアの段差のなさを重視しますが、メゾネットタイプは室内に階段があるため、一般的なマンション需要層から敬遠されやすい構造でした。
2.駅からバス利用という立地条件
駅徒歩圏内を希望するポータルサイトの検索条件から外れやすく、一般的なネット広告だけではターゲットに届かない状態になっていました。
ポータルサイト頼みの待ちの営業を捨て、このエリアで日常的にバスを利用している住民、すなわちこの立地の利便性をすでに理解している層に直接アプローチすれば、メゾネットを戸建て感覚で好む実需の買主を期限内に発掘できる。
1.競売期日というタイムリミットとの戦い
債権者との間で任意売却に向けた条件交渉や競売申立の猶予を取り付ける折衝を重ねつつ、一般売却で完済できる可能性を模索しました。
2.バス広告とQRコードを活用したダイレクト集客
駅から物件方面へ向かう路線バスの利用者に着目し、車内広告を展開。
スマホから直接物件情報や内見予約にアクセスできるよう、大きなQRコードを配置した専用クリエイティブを用意しました。
ネットの検索条件では埋もれてしまう物件の魅力(戸建て感覚の広さや独立性)を、実際にその路線を使う生活者へダイレクトに届ける施策を打ちました。
3.問い合わせからの即時成約と任意売却の回避
バス広告掲載後、QRコード経由で地域住民からの問い合わせが入り、即座に現地案内を実施。
住環境をよく知る買主様が見つかり、債権者との任意売却交渉を進めていた最中に、ローンを全額返済できる適正価格での買付が入りました。
これにより、任意売却の枠組みを使うことなく、通常の売買契約として無事に決済を完了させることができました。
大手不動産会社が投げ出すような悪条件の物件であっても、売れない本質的な原因を見極め、ターゲット層に合わせた的確な広告戦略を展開することで道は開けます。任意売却の準備を万全に整えながら、最後まで一般売却での完済を諦めずに動いたことが、最高の結果を引き寄せた事例です。