神奈川県相模原市南区の戸建てにおいて、父親と息子様が共同で住宅ローンを組む「親子ローン」を契約したことがすべての発端でした。その後、息子様が結婚して家を出られた一方で、父親の事業経営が大きく傾いてしまいます。
数億円を超える巨額の負債を抱えた結果、父親の持分に対して信用保証協会による仮差押えが執行されてしまいました。金融機関からも仮差押えに関する方針について問われる事態となりましたが、当初は銀行側も一旦静観するということで話がまとまっていました。
そんな中、父親にがんが見つかり、余命わずかであるという重い現実が突き付けられます。そしてしばらくして父親が他界。残されたご家族が途方に暮れる中、任意売却エージェント.comへご相談が寄せられました。
状況を精査したところ、父親が亡くなられたことで住宅ローンには団体信用生命保険(団信)が適用され、お父様側の持分にかかる住宅ローン債務は消滅することになりました。
しかし一方で、仮差押えを行っていた保証協会が裁判を起こして債権を確定させ、競売を申し立ててくる危険性が新たに浮上しました。
過去に裁判所から届いていた書類を隅々まで確認したところ、仮差押えを外すための「解放金が100万円」であることが判明しました。
この難局を乗り切るため、あえて複雑な相続登記を一旦保留した状態で売却活動をスタートさせる判断を下しました。そして、物件の残金決済時にその解放金100万円を確実に納付し、同時に息子様の分の残債も全額支払うことで、安全に売却を完了させるスキームを構築しました。
無事に売却が完了した後、相続の権利関係の整理に着手しました。
支払い能力がない母親に負債や複雑な相続が及ばないよう、息子様がしっかりと相続を引き受ける形をとることで、お母様の生活を守りつつ、息子様がすべてのリスクからご家族を支える形で円満な解決を迎えました。
親子ローンや事業の失敗、そしてご家族の急逝が重なると、一般の不動産会社では太刀打ちできない極めて複雑な権利関係に発展します。
今回は過去の裁判所書類から「解放金」の存在を見つけ出し、相続登記のタイミングを戦略的にコントロールしたことで競売を回避できました。予期せぬ多重債務や相続トラブルでお悩みの際は、一刻も早く専門のノウハウを持つ私どもへご相談ください。