前回の記事では、業者の甘い言葉に乗せられて2棟のアパートを購入し、サブリース解除と空室の長期化によって毎月のローンの支払いがショートしてしまったオーナー様の事例をご紹介しました。
今回は、業者が言い訳に使った「見えないキャッシュフロー」という言葉について考えてみましょう。
この言葉をネットで検索しても、不動産投資の正しい用語としてはまず出てきません。業者の意味合いとしては「毎月の手元からお金は減っているけれど、銀行へのローンの元金は減っているのだから、見えない資産が貯まっているのと同じだ」と言いたいのでしょう。
しかし、キャッシュフロー(現金収支)とは、あくまで「今、目の前にある自由に使えるお金」のことです。
企業経営において、帳簿上が赤字であっても手元にキャッシュさえあれば会社は絶対に倒産しません。逆に、どれだけ帳簿上が黒字であっても、手元のキャッシュが底をつけば一瞬で黒字倒産します。
不動産投資も立派な「事業の運営」ですから、会社経営と全く同じです。大切なキャッシュが見えない(今使うことができない)のであれば、それはキャッシュフローでも何でもありません。実際に資金繰りに追い詰められていると、こうした業者の詭弁に気づけなくなってしまうオーナー様が非常に多いのです。
売上(家賃)よりもローンの支払額が多く、手元の現金が毎月どんどん減っていく焦りから、オーナー様は「任意売却でリセットしたい」という選択肢を持って当社に相談されました。
しかし、お預かりした2つの物件をプロの目でシビアに査定したところ、通常の売却(任意売却含む)を進めるには非常に厳しい条件が揃っていました。
1棟目(新築アパート): 建築費用として高額なローンを組んでいましたが、銀行の積算評価(建物の構造や価値の再評価)は驚くほど低く、土地の価値も厳しいものでした。さらに建物の裏手が山になっており、「土砂災害警戒区域内」に指定されているという致命的な売却リスクを抱えていたのです。
2棟目(中古アパート): こちらは「昭和63年築」の建物。築年数が経過しているため銀行の建物評価は極めて厳しく、次の買主様が融資を組むことが困難な状態でした。
これだけ評価が低く売却損が大きく出る物件を、手元にまだ多少のキャッシュが残っている段階で無理に任意売却すれば、自己破産を選択せざるを得なくなります。
そこで、私たち「任意売却エージェント.com」および運営会社の「RER Agency株式会社」は、安易に売却するのではなく、「どのように物件を再生し、入居者を自力で埋めていくか」という運用の見直しへ方針を180度シフトすることをご提案しました。
1棟目の新築アパートに関しては、立地こそ悪いものの建物自体は新しいため、本来であればすぐに入居者を誘致できるポテンシャルがあります。そこで、当社が展開している独自サービス「RERの賃貸管理無料」を導入していただくことにしました。
一般的な管理会社に支払う「管理手数料(家賃の8%+消費税など)」を完全にゼロ(無料)にし、さらに無駄な広告費を徹底的に削ぎ落とすことで、オーナー様が手元の資金をこれ以上削ることなく、健全にアパート運営を継続できる目処が立ったのです。
不動産投資の返済が行き詰まったからといって、すべての解決策が「任意売却」や「自己破産」になるわけではありません。物件の状況によっては、管理コストを極限までカットし、客付けのやり方を変えることで、大切な資産を守りながら復活できるルートも残されています。
今回の事例となったA様が、当社の無料管理によってどのように満室経営を取り戻し、危機を脱出したのか。その具体的な復活のストーリーは、別記事の「RERの賃貸管理・A様のストーリー」にて詳しくご紹介させていただきます。
「所有している投資アパートの赤字が止まらない」「サブリースを切られてローンの返済が苦しい」とお悩みの方は、売却・継続のどちらが最善かをプロの視点で見極めますので、まずは当社の無料相談窓口へお気軽にご状況をお聞かせください。