住宅金融支援機構ローンで投資物件で購入した場合の任意売却①

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2020年09月30日

住宅金融支援機構ローンで投資物件で購入した場合の任意売却①

投資ブームの裏に潜む「住宅ローン不正利用」の罠

今回は、住宅金融支援機構の「フラット35」を悪用して不動産投資物件を購入させられた、あるお客様の実例を基に、その危険な手口をまとめます(※ご相談者様の個人情報が特定できないよう配慮し、お話を基に構成しています)。

相談者は、今から4年前に不動産投資セミナーに参加した米田様(仮名・購入当時30歳・独身・年収420万円)です。当時は世間の不動産投資熱が非常に凄まじく、いわゆる「三為(第三者のためにする契約・中間省略)」と呼ばれる取引が活発に行われていた時期でした。

甘い言葉で誘われた「自己資金ゼロ」のマンション投資

米田様は当初、大手ポータルサイトで見つけたセミナーをきっかけに「シェアハウス投資」に興味を持ちましたが、自身の年収を理由に融資を断念せざるを得ませんでした。

そんな時に、セミナーを開催した不動産会社から「区分マンションの一室を使った投資」を提案されます。 業者から「まずはローンの審査を通さないと物件を紹介できない」と言われ、申込書を記入したものの、一般的な金融機関4社への融資申し込みはすべて全滅(否決)という結果でした。

すると不動産会社は、「住宅金融支援機構のフラット35と、アプラスの諸費用ローンを組み合わせれば、自己資金なしで投資ができる」と紹介してきたのです。

業者による「みんなやっている」という洗脳

当然、米田様も「自分が住まない住宅ローンを使って不動産投資をして問題はないのか」と業者に確認しました。しかし、不動産会社からは以下のような説明をされ、強く丸め込まれてしまいます。
 

  • 「今のあなたの属性では、これしか投資を始める方法はない」

  • 「アルヒ(ARUHI)のフラット35を使えば、みんな同じようなやり方で投資をしている」

  • 「購入後、半年間だけ住民票をその物件に移しておけば、あとから人に貸しても絶対に大丈夫だ」
     

不動産投資のプロが自信満々に説明するのだから安心だろうと、米田様は自分自身を納得させてしまいました。

月々わずか2万円の手残りと、10年後の大マボロシ

購入したマンションは、サブリース(家賃保証)契約によって月額13万円の賃料が入る仕組みでした。 一方で、ローンの返済、アプラスの諸費用ローン、管理費や修繕積立金、固定資産税の月割り分などを合わせると、毎月の出費は11万円にのぼります。

手残りはわずか「月2万円」です。わざわざ数千万円の借金を背負うリスクに対して、割に合わない投資であることは明白ですが、不動産会社からは「建物の減価償却によって毎年の税金(所得税など)が還付されるからプラスになる」「10年後に売却すれば大きな売却益(キャピタルゲイン)が得られる」と説明され、納得して契約を結んでしまいました。

引き渡しを終えた米田様は、毎月2万円の利益が出る生活をしばらく楽しまれていたそうです。しかし、これがのちに破滅へと向かう「なんちゃってフラット35」の投資詐欺の始まりでした。

まとめ

プロの言葉を鵜呑みにしてしまった結果、住宅ローンの目的外利用という「規約違反」の当事者になってしまった米田様。

次回(住宅金融支援機構ローンで投資物件で購入した場合の任意売却②)では、投資を始めてから発覚した税務トラブル、そして融資窓口であるアルヒから突然呼び出されて行われた、緊迫の面談内容の全貌を明かします。住宅ローンを使った投資を勧められている方は、絶対に他人事だと思わずにお読みください。