住宅金融支援機構のフラット35を利用した投資物件を購入した話の最終話
米田様は上野より池袋のほうが交通の便が良いとのことで、ドローンパイロットのサテライト事務所へお越しいただきました。
(ご相談は池袋でも上野でも行うことが可能です。)
ご来所いただいた米田様は緊張を隠せない様子と納得できないという顔つきでお越しになられました。
米田様の不動産屋がやった手口は次の通りです。
①半年間住民票を投資物件に移す。
②毎月水道・ガス・電気を一定量使う。(米田様名義で契約)・管理は不動産屋がやっていた。
③米田様の通勤定期を投資物件からに変更。会社にも転居報告。実際はちがう。
④車のローンがあったが、不動産会社が先に返済。
⑤郵便物は賃借人が受取、レターパックで転送する。
⑥管理会社に上階の騒音について相談して、マンションの掲示板に騒音について掲示させる。
これだけの根回しをしておけば万が一監査が入っても大丈夫であると説明を受けていたそうです。
今回、住宅金融支援機構のフラット35を利用したローン詐欺なのは簡単に理解できたのですが、契約書が2枚存在したことが解せません。
アプラスから諸費用ローンを高い金利で借りているにも関わらず、契約書が2枚、価格が改ざんされたものがあったのか?ということです。
米田様は、自分が住んできた証明として「公共料金の受領書」「その他郵便物」の複写を依頼した弁護士経由で提出されたそうです。
弁護士にはどこまで事実をお話しされたのかは弊社ではわかりませんが、かなり手が込んでいるとしか思えません。
(弊社は秘密厳守ですので、債権者へ報告等をすることはございません。)
いくつかの疑問があったので整理してみました。
手口の①②③⑤⑥は不動産会社と米田様が結託されたことはわかります。
④も手附貸与ではないので不動産取引では問題があるかないかは行政の判断ですが、問題はないと思われます。
契約書が2枚存在して、価格が違う契約書。米田様の手元と取引した不動産会社と売主の元には安い価格の契約書(米田様が認識されている契約書)であり、
価格を上げる必要のない契約書だけがアルヒに存在している事、金銭消費貸借契約書には価格が高い方の契約書の金額で借り入れして諸費用をアプラスから借りていることが不思議です。
契約した不動産会社と担当者の名前を聞いてすぐに理解できました。
・不動産会社は契約の為に自分の会社の印鑑を押して手数料をもらっていました。
・車のローンは貸付ではなく、担当者が買取をして名義も担当者の名前になっていました。
・1000万円以上の差額は、米田様に担当者が車を買い戻す際の売買代金になっていました。(契約書の控えが見つかりました)
結論は、元々数百万円上乗せされた物件を正規の契約書として契約して更に、担当者に1000万円以上書き上げされた契約書で何事もなかったように
契約させられ、お金は全部持っていかれたということになります。
住宅金融支援機構は当時担保調査をしっかりと行っていなかったことがわかります。
これに近い手口は大手財閥系不動産仲介会社でも行われていたと聞きます。(担当者が無断で行い既に処分済み)
このブログを書いている現在も米田様は債権者と弁護士を通して交渉されているようです。債権者は一括弁済しないなら競売にすると通告してきているようです。